2023年
後期研修医日記その32(永澤 慶一)
2023年9月
和歌山県立医科大学附属病院 麻酔科入局1年目の永澤慶一です。
入局して4ヶ月が経ちました。
4月初めの自分と比べてみると、上級医の先生方の御指導のおかげで少しは成長できていると感じ、日々感謝しております。
せっかくこのような機会をいただきましたので、自分が麻酔科に入局した理由と、近況報告をさせていただきます。
僕は広島県福山市生まれで、愛媛県松山市、兵庫県姫路市に移り、奈良県生駒市で育ちました。高校は大阪に通い、高校3年生まで野球に明け暮れていました。本当はキャッチャーがしたかったのですが、ショートやセカンドをしておりました。部活引退後、学業はいつでもできる。高校の友達とは卒業までしかこんなに遊べないと、無茶苦茶な理論を並べて(両親に感謝です)、学業は一切せず毎日友人と遊んでいました。
長い浪人生活を経て、和医大に入学しました。麻酔科に興味を持ったのはポリクリです。自分は外科系に進むだろうとなんとなく思っていましたが、外科の先生がオペをしやすいように麻酔科の先生が裏で操っている感じが、野球でいうところのピッチャーを操るキャッチャーのように思えて、麻酔科にとても魅力を感じました。
やりたかったキャッチャーができるような気持ちになり、すごく高揚したことを覚えています。
解剖学より生理学の方が好きだったこともあり、手術より、循環管理や呼吸管理の方が面白いと感じて、手術麻酔が好きになりました。
話は変わりますが、浪人時代に知り合った友人で花屋を経営している方がいます。その友人から言われた言葉がとても印象に残っていました。「天国には飛行機も車もありませんが多分花は咲いていると思います。だから、花を手向けて送り出すのです。そういう仕事につけて幸せです。」
サブスペシャリティとして、麻酔科には緩和ケアがあることを知り、友人のこの言葉を思い出しました。
麻酔科医になって、将来的には人を看取り、送り出す緩和ケアの道に進みたいと漠然と思うようになりました。
研修医になり、まず興味のあった麻酔科を回ろうと3ヶ月間の楽しい麻酔科研修を過ごしました。他の様々な科も回り、外科や内科領域からの緩和への道もあることを知りましたが、麻酔科に入って、全身管理を勉強し、ペインの知識を身につけ、ICUならではの管理や救命を知った上で緩和の領域に進むことができれば理想的だと思い、麻酔科への決心は揺らぎませんでした。
研修医生活を経て、麻酔科に入局し、現在は日々の麻酔を自分なりに考えながら試行錯誤して行なっています。
上級医の先生方には仕事終わりや休日に食事に連れて行っていただくこともあり、仕事中には聞けない話などもさせていただいて楽しくとても勉強になります。ありがとうございます。
同期にも恵まれ、日々支え合って、仕事終わりや休日に食事をして色んな話をしたり、気晴らしをしたりします。いつもありがとう。
7月に入って外病院で勤務させていただく機会もあり、今までと違った環境で自分のやっていた麻酔に新たな発見や気づきも生まれるようになりました。
9月には地方会での発表も控えており、丁寧に御指導いただきながら、準備をしており充実した日々を送っております。
11月には妻が出産も控えており、麻酔科医としても父としても1年目となります。
仕事も家庭も両立し、良き麻酔科医、良き父となれるように日々精進してまいります。
先生方、今後とも変わらぬ御指導のほどよろしくお願いいたします。
毎日が楽しく充実しています。研修医の皆さん、ぜひこの魅力を感じに来てください。お待ちしています。