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和歌山県立医科大学 麻酔科学教室

後期研修医日記<Blog>

2024年

後期研修医日記その38(森中 美緒)

2024年11月

麻酔科後期研修医1年目の森中美緒と申します。
気づけば金木犀の甘い薫りは儚く消え肌寒い日が増えてきました。
後期研修医日記を執筆する機会を頂戴しましたので、拙文ではありますが4月からの研修について書き記そうと思います。

入局から半年以上経過しましたが、日常臨床では日々己の未熟さを痛感するばかりです。手技に関してもまだまだですが、最近ではバイタルの変化などが起きた際のアセスメントが不十分であると感じることが多く、猛省の毎日です。一方で4月の何もわからず右往左往していたころに比べると少し余裕が出てきたと感じることもあり、今後は指導医の先生からいただくフィードバックや自らの臨床上の疑問をもとに、一つひとつの症例により真摯に向き合っていくことを目標としようと考えております。他人よりも飲み込みが遅く、決して要領が良い方ではない私にも優しくご指導くださる諸先生方には感謝が尽きません。10月からは大学病院以外での麻酔も経験させていただくようになりましたし、1月からは心臓血管外科の麻酔の担当も控えており、身の引き締まる思いです。

また私個人にとって大きな出来事として、9月に開催された第70回関西支部学術集会にて学会発表の機会をいただきました。多数の論文や症例報告を読みながら経験した症例をスライドやポスターにまとめる過程で、症例について理解が深まり、もっとこうした方がよかったのではないかという反省も多くうまれました。自分の立てた仮説に対して、本当にそう言えるのか、別の可能性はないのかと批判的になり考察する経験を積むことができ、勉強になりました。次のステップとしては同症例について雑誌への投稿を目標に目下症例報告としてまとめている最中です。多忙な日常業務の間を縫ってご指導いただける環境に感謝しながら取り組んでおります。

この日記を作成するにあたりこの2つの理由を文章に起こし、改めてこの半年近くを振り返ってみると、自分の選択は間違っていなかったと実感できます。無理がないようにという教室全体の配慮を強く感じ、非常に有難い環境で研修を行うことができています。また専門医試験が先月行われ試験に臨む先輩方を間近に見ることができ、目下の目標達成に対しての具体的なイメージが固まりつつあります。麻酔科に興味のある臨床研修医の皆さん、ぜひ当教室に見学、研修に来てみてください。きっと満足ができる研修ができることと思います。

充実した研修の反面大変なことも少なくありませんが、今後とも偉大な諸先輩方の背中をみながら日々精進していく所存です。

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